東京都新宿区にある日本文化講座・風呂敷講座を開催している株式会社七海インターナショナルです。
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今回の話題は、風呂敷講座 ご寄贈頂いた風呂敷 風呂敷が伝えたいこと3 伊勢海老の風呂敷についてです。
こちらの風呂敷デザインのメインは「伊勢海老」で、よく見ると伊勢海老が脱皮をしているではありませんか。はじめは伊勢海老が3尾いるのかと思っていましたが、よく見ると2尾でそのうちの1尾は脱皮をしているデザインでした。
そして、金色や白の「寿」の5つの異体字、笹も、ちりばめられ、網目も描かれています。
皆さん、もうお気づきのように、吉祥文様(きっしょうもんよう)で埋め尽くされています。
「伊勢海老」は腰が曲がって髭が長いことから健康長寿の象徴。
「伊勢海老が脱皮」をしている様子が描かれていますので、古い殻を脱ぎ捨て成長することから、昇進、仕事運の象徴。
「網目」文様は、「幸せを捕まえる」等の意味があり、この風呂敷の網目は細かく描かれているのが特徴で「小さな幸せをも逃さないぞ!」という気合も感じ取れます。
寿の金色文字・白色文字がちりばめられていています。
「笹の葉」文様は、病気やケガ、厄災を祓うという意味があります。
おめでたい文様尽くしですから、婚礼関連の風呂敷で、この風呂敷のオーダー主さんは、結婚式のために作られた風呂敷でしょう。
風呂敷の全体の色は地味なモスグリーンですが、金色がふんだんに使われており、モスグリーンですから金色がより目立つように思います。
また、伊勢海老が脱皮(昇進、仕事運の象徴)をしている様子がデザインされていることから、嫁入り風呂敷ではなく、ひょっとして婿入り風呂敷なのでしょうか?これは謎です。
時間が経つのも忘れ、こちらの風呂敷を眺めておりますと、緊張気味の新郎新婦の様子。そして御親戚のお喜びと、「幸せになって欲しい」という願いが伝わってくるようです。
弊社、風呂敷講座受講生の皆様にご覧頂きたいと思います。
素材:綿(表示ラベルなし)、箱なし。
執筆:風呂敷講師 土肥原くに子
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